◆about◆
内容のすばらしさに敬意を表しつつ、既刊コミックス類と無用とも言える比較検討つっこみを雑に展開させています。
このトレジャーボックス無くして、どろろの真の姿は味わい尽くせない!!!



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管理人:もももり



#17 三巻"地獄変"7。

ほんとになかなか進まない...。
特に3巻は、つい読んじゃって進まない、汗。


◆地獄変の巻 7

◇カットされているトビラ

・"地獄変" 7 見開き、マイマイオンバを探し山の中を駆ける鯖目の後ろ姿と弓矢を射ろうとしているどろろ

どろろが弓矢を使っているシーンは作品中に無かったけれども、出すおつもりで描かれたのだろうか?
(そのせいか、ゲーム版の万代屋敷で出て来た)


◇セリフの変更
引き続き、(マイマイオンバと鯖目の)息子が割としっかりと出ていて、鯖目は火事から逃げ出した息子を気遣っている。
コミック版では息子の存在は何かおまけ的。
息子をクローズアップする描写は、後の展開の伏線とも言える。

◇カットされたシーンと頁の順番の変更

・コミックスでは村人が妖怪が入って来ないように見張りに行く頁の次に慈照尼の弔いの一団が登場するが、これはもう少し後で、百鬼丸が毒に当たった次だった。

...とはいえ、お茶を飲んだ後の百鬼丸の目の辺の焦った表情アップは、いずれにせよ少し不自然な気がするなー。


・それから、お茶を飲むとすぐに百鬼丸は腹痛を起こしているが、初出ではお茶を飲んだ後に手塚先生の研究本でも紹介されていた衝撃(笑)の大サービス(?)シーンが入っていた!

池の淵で、一糸まとわぬどろろが背中を水面に映し見ようとしている。
少し離れた崖らしき所から百鬼丸がそれを目撃。
木立に隠れて様子をこっそりうかがう。
どろろはなかなかうまく見る事が出来ずに、水の中に落ちる。
それでもまだ諦めずに、トライするがまた落ちる。

うーん、どろろがいまひとつかわいくならん......。

もちろん原作では、どろろは「妖気!」何て言ってないよ。
池に落ちてあにきに引き上げられるまで気付かないのだった。


百鬼丸は「プッ」と吹き出し、それから出て行ってどろろに手を貸し岸に引き上げた。

背中には何も出てないと笑う百鬼丸に、どろろは地図は見せてやらないと息巻く。
ど「ことわっとくけどな!!」
「あにきにだって おいらの せなかは そう見せないぞ!!」
「おあいそいったって 見せてやんねえぞ!!
おいらのもんは おいらんだ!!」
百「わかった!! 見なくともいいよ」
「それより いいものを もてきてやったぞ」

百鬼丸は大きな包みを差し出し、どろろが開ける。
中身は、まんじゅう千個と穴明き銭百文だった。
百「さっき おまえがほしいって いったろ...」
「だから むらのしゅうにたのんで おまえのために つくってもらった」
ど「ウイッ」
百「ぜんぶ おまえのだ もらっとけ」
ど「いらねえ こんなもん......」
百「村の かんしゃのしるしなんだ」
「とっとけよ えんりょするな」
ど「......... ............」
まんじゅうの山の前で茫然とするどろろ。

ここまでどろろは裸のまま。
既にイレズミの事はバレてるし、ここではもう堂々としたもの、笑。
(ロリにはたまらんのだろうな、笑)
まあ、日本って元来裸にはおおらかだったようで、別に隠すようなもんじゃなかったという事かな?
子供だし、笑。
さらっと描かれているけれども、ついてないからこの辺で女の子だと連載当時に気付いた人も居たのだろうね。

しかし、いちばん最初にイレズミがバレた時のあの顔を赤らめ女の子を匂わせたのと辻褄が...? という疑問が出てくるよねー。
強引にこじつければ、あれから後もあにきが「おまえは女だったのか!?」とかつっこんで来ないから、まあいいかと思っているからだろうか?という所???


まんじゅうと穴明き銭の包みはかなり大きく、どろろは引きずって歩いている。
百鬼丸に分けてやると言うが、要らねえの一点張り。
ど「やるってばさ ...あにきだって ほしそうな目をしてるぜ」
百「いらねえ」
ど「あに...きい... たのむからよ... わけようよ...」
百「いらねえなあ」
口笛を吹いて、どろろにかまけずすたこら歩いて行く。

...まあ、まんじゅうと銭はどろろが言った事だけれども、本当にそれを貰って来てそれで押し付けて、すんごく楽しそうにしているあにきって、いたずらが大成功した子供みたい、笑。
しかも、どろろが困ってるのにいじめて楽しんでるし、やっぱりこういうところがSだな、笑。
でも、毎度、大袈裟に自分やあにきの事を他人に吹聴するのを懲らしめるつもりもあったかもなー。

ここまで、何とも微笑ましくも他愛無くもどろろの背中の地図を印象づけてるのにカットされてしまったのは、まんじゅうと穴明き銭がマイマイオンバの卵に変更されたから。
よく読めば、コミックスのセリフと絵の微妙な不自然さは判る場面。

そして、ご機嫌で口笛を吹いていた百鬼丸は、コミックスでも収録されている次の頁で突然の腹痛を起こす。
上でも書いた通り、マイマイオンバの一族が村にやって来て、どろろが捕まるところでこの回終了。

きりがいいとこで、今回はお終い☆